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面白いけど笑えない中国の話  竹田恒泰  2014.11.15.

2014.11.15.  面白いけど笑えない中国の話 著者 竹田恒泰 作家。憲法学者。 1975 年、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫。慶大法卒。専攻は環境学。 06 年『語られなかった皇族たちの真実』で第 15 回山本七平賞 発行日            2013.7.19.  第 1 刷発行                 13.11.1.  第 8 刷発行 発行所            ビジネス社 死なないと治らない 中国人という病 近所迷惑です。そろそろちゃんとしなさい。じゃないと、デコピンの刑に処す はじめに――羊頭狗肉国家・中国はおもしろい !? 本書は、毎週木曜日 20 時から、 1 週間分の 12 紙の新聞記事等を徹底解説するニコニコ動画の無料番組「竹田恒泰チャンネル」をもとに書き下ろし 中国語を話し、 250 回以上も出向き、中国のよき理解者を自認 上海の川に 5916 匹の豚が浮かんでいた。その中からブタサーコウィルスが見つかる 当局は「水質に問題ない」と発表したが、「問題ない」は中国人の常套句 当局が無料で豚の死骸を回収するサービスを始めたが、養豚業者のほとんどは文字を読めず、 1 本の電話をケチったため、サービスの利用者が無かったという 第1章         中国社会、不幸せのレシビ 人間は欲深い生き物なので、自制心が必要だが、未熟な文化しか持たない民族は得てして自らの欲望を暴走させがち 爆食を賄う乱獲、食べ残し文化と浪費助長、偽物フカヒレの横行、偽ブランド品 大気汚染、環境汚染、不安だらけの原発事故対応体制 少数民族問題 ⇒  55 の少数民族、計 1 億人が民族自治制度のもとに暮らすが、居住地域を自治区として指定、その区域の地方政府に自治権を与えるだけで、少数民族自身に自治権を与えているわけではないため、漢民族主体の共産党組織下にある地方政府によって人権侵害や弾圧が頻発。新疆ウイグル自治区とチベット自治区がその双璧 不満のはけ口としての反日 ⇒ 一部の特権階級を除き制限つきの自由しかない中国人民は、政府による人権抑圧や格差への不満が常に体制批判として勃発する危険性を孕んでいるが、その際の旗印が反日であるに過ぎない 広東の有力紙『南方

昭和陸軍秘録 軍務局軍事課長の幻の証言  西浦進  2014.11.13.

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2014.11.13.   昭和陸軍秘録 軍務局軍事課長の幻の証言 著者 西浦進  1901 年東京生まれ。県立和歌山中から陸軍幼年学校を経て、 22 年陸軍士官学校卒。同年陸軍砲兵少尉。 30 年陸大卒 (42 期 ) 。 34 年中国、フランス駐在。 37 年陸軍省軍務局軍事課予算班長。 41 年大佐、東条英樹陸軍大臣秘書官。 42 年軍事課長 ( 木村兵太郎が次官、同じ砲兵出身 ) 。 44 年支那派遣軍参謀。 46 年中国より復員。 55 年陸上自衛隊幹部学校戦史室初代戦史室長。 70 年病没 発行日            2014.8.1.  第 1 刷 発行所            日本経済新聞社 本書は、 1967 ~ 68 年に木戸日記研究会が聞き取りを行い、日本近代史科研究会より刊行された『西浦進氏談話速記録』を、遺族了承のもとに書籍化したもの キャリアのほとんどを中枢で過ごし、陸軍省を知り尽くした元軍務局軍事課長が、近現代史のブラックボックスとも言える昭和陸軍について語る、最も信頼に足る証言集 陸軍と海軍の対立、陸軍内の軋轢、当時の陸軍を動かしていた人々の意外な素顔とエピソード、組織に対する鋭い指摘など、いま読んでも衝撃的な内容 I     昭和陸軍の素顔――将校たちと社会 士官学校在学中は、区隊長の操行点が成績を左右、卒業成績で序列が決まる 陸軍への配属は、希望を出した後、その年の軍隊の事情に応じて振り分けられる 兵科閥は、昭和 14,5 年ごろ撤廃 陸大出は、常時「天保銭」を胸につけており、優遇されたり周囲からも一目置かれた 陸大卒業時に、陸軍省と参謀本部、教育総監部で 50 人の卒業生を選り分ける II    揺れる陸軍省――荒木陸相への期待と失望 陸軍内部の統制派と皇道派の対立 ⇒ 陰に第 1 部と総務部の対立がある。第 1 部は作戦計画を策定するので平時には表に出ず、総務部が内外ともに仕切っていて、その系統が統制派を構成 統制派によって陸軍大学校長に追い出された荒木が陸相として返り咲き軍部内の改革への期待が高まったが、荒木・真崎情実人事によって宇垣体制を一変させたり政治的妥協がひどかったりで周囲は失望 III   動乱期の巨大組織――永田事件

強欲の帝国 ウォール街に乗っ取られたアメリカ  Charles Ferguson  2014.11.5.

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2014.11.5.   強欲の帝国 ウォール街に乗っ取られたアメリカ Predator Nation-   Corporate Criminals, Political Corruption, and the Hijacking of America 2012 著者  Charles Ferguson  アメリカのドキュメンタリー映画監督、作家。 1955 年サンフランシスコ生まれ。 UC Berkeley で数学を専攻、 MIT で政治学の博士号取得。情報通信技術政策を専門とする研究者で、ホワイトハウスや通商代表部を経て、アップルや IBM の技術顧問を務めた後、 94 年インターネット・ソフトウェア会社を設立、ウェブサイト構築ツール「フロントページ」で成功し、 96 年マイクロソフトに売却。研究生活に戻り、ブルッキングス研究所、母校の客員研究員を経て、 05 年ドキュメンタリー映画の制作を始める。イラク戦争後の占領政策の失敗を描いた『 No End in Sight 』でアカデミー賞候補、 2 作目の『 Inside Job 世界不況の知られざる真実』 (2008) で 2010 年のアカデミー賞 ( 長編ドキュメンタリー映画部門 ) を受賞。その映画からさらに取材を深めて執筆したのが本書 訳者 藤井清美 翻訳家。京大文卒 発行日            2014.4.10.  初版印刷          4.15.  初版発行 発行所            早川書房 第1章      アメリカの現状 本書を書く理由 1.    リーマン・ショックに起因した金融危機の原因は、金融機関による詐欺行為にあり、幹部の多くが自社の行為を不正と認識していたにもかかわらず、誰一人として訴追されていない 2.    略奪的金融の台頭は、アメリカ経済と政治のシステムのより幅広い、より気懸りな変化の原因であると同時に症状でもあるが、これらの金融部門がアメリカの新しい寡占勢力の中核をなし、アメリカの暮らしを大きく変えてきた、その変化が何を意味するのか分析する 1980 年頃から、アメリカ社会は一連の大きな変化に見舞われてきた ⇒ 規制緩和や独占禁止法の適用緩和や技術の進歩によって、産業界や金融業界の集中化が進み、政治の